SPEECH BALLOON ライフスタイル向上委員会 湘南ライフをもっと愉しむ発見がある! ”湘南スピーチ・バルーン”

SPEECH BALLOON #003 湘南に残された最後の蔵元を訪ねて

SPECIAL INTERVIEW with
六代目蔵元 熊澤 茂吉

1872年(明治5年)創業の「熊澤酒造」。銘酒「曙光(しょこう)」を生み出し、その後看板酒「天青(てんせい)」のほか、ドイツの伝統的な製法を継承した地ビール「湘南ビール」を販売し、今や全国で人気を誇る蔵元です。自社ブランドのお酒や日本酒も味わえる、イタリアンレストラン・蔵元料理のお店・カフェ・ギャラリーショップなども併設されており、敷地内は家族連れやカップルなどでいつもにぎわっています。古くから蔵元は地域文化の中心としてみんなが自然と集まる場所だった…。そんな蔵元としての姿を取り戻し残していくために、時代にマッチした店舗を展開し湘南散歩の人気スポットにもなっています。

▲湘南ビールは、ドイツの伝統的な製法を守って丹沢山系の伏流水のみを使用、厳選した麦芽とホップを使用した非熱処理・無ろ過による酵母が生きるビール。

先祖伝来の日本酒の家業を継ぐきっかけ

当主、熊澤茂吉さんは六代目。大学を卒業後、アメリカに留学している時、母から「廃業を検討している」という話を聞かされたそうです。熊澤さんは唯一の跡取りであったが、元々は継ぐ気がなかったのでそのまま廃業してしまう予定だったという。しかし、大学卒業後に自分自身の方向性を決めかねていた時に、ある人から「造り酒屋には将来性がない」と言われ、今まで感じたことがないような“蔵元魂”を持っていることに気が付いたといいます。それを機に心の奥にある思いを呼び覚まし、蔵元の当主になることを決意したと語る熊澤さんは、「伝統を伝えていくことが自分の使命なのではないか」との強い思いを感じたそうです。

時代が求めるお酒づくり

入社したのは24歳の時。酒造を現代に受け入れられるものにするにはどうしたらよいかを考え、実行に移してゆく熊澤さんは蔵元の改造計画を開始!それまで酒造りは杜氏(とうじ)の出稼ぎだった雇用スタイルを変更。バブル後で求人が減っていた時代に農業大学の醸造学科に求人の告知を出した。“杜氏になれますよ。一緒においしいお酒を造りましょう”というメッセージ送ると人が集まった。こうして“地元の人間による地元の酒造り”という一年を通しての雇用へと変え、日本酒『天青』(てんせい)が誕生しました。そして、日本酒造りの時期以外の季節に、職人さんの技術を活かす為に地ビールの開発もを短期間で立ち上げるためにドイツからマイスターを2年間呼び寄せ、1996年に待ちにまった地元のオリジナルビール『湘南ビール』が発売となりました。
「地元の人に愛される造り酒屋でありたいと願い、自分が“こうありたい”と思った通りに動いたことが、結果的によかったんです」(熊澤さん)
将来のビジョンをしっかり見つめ、地元を愛し、家業を愛してきた結果、大勢のお客様で賑わう集いの蔵元に再生されました。

▶湘南の風土が生み出す、手作りの少数生産による良質な酒を造り続けています。

敷地内の熊澤ワールドはオシャレな空間!

生まれ変わった熊澤酒造は、口コミで人気を呼び込み、お客様に自慢のお酒を味わっていただく場として飲食店をはじめます。その店舗デザインやメニューは洗練の一言。築450年の古民家を移築したトラットリア、大正時代の酒蔵を改装した落ち着きのある空間でいただく蔵元料理、さらにカフェも新設され、焼き立てのパンも味わえます。地元のアーティストとの交流の場を提供したいという想いからオープンしたギャラリーショップもあり、一日を通して愉しめる熊澤ワールドが展開されています。

MOKICHI TRATTORIA

石窯焼きのナポリピッツァや手打ちパスタが人気のイタリアンレストラン。敷地内の工房からビール・日本酒はもちろん、季節感溢れるメニューで、地産地消の素材を活かした料理がおいしい!

蔵元料理 天青

大正時代の酒蔵を改装した落ち着きのある素敵な空間。米・水・魚・野菜にこだわり、継承された匠の技と四季折々の蔵元料理が楽しめます。蔵元ならではの搾りたての新酒や秘蔵のお酒も楽しめるので記念日にも◎です。

Okeba gallery & shop

創業当時、酒樽や道具の修理製作を行う工房だった桶場と呼ばれた倉庫を改修したお店。1Fでは湘南地域の作家やアーティストの作品の常設販売や古道具、家具も販売しています。2Fでは、絵本を中心にした古書コーナーと個展やワークショップを開催するスペースが展開されています。

MOKICHI Baker & Sweets

ビールの製造工程でロス分として出る、栄養価の豊富なビール酵母を活かせないかとの思いで誕生したベーカリー。水の代わりに湘南ビールで仕込んだパンなど、蔵元ならではのこだわりのパンが魅力!FUN&MAPページで詳しくご紹介しています。[詳しくはこちら]

湘南に住む人たちは、他から移り住んでくる方々へのガードが無いように思います。すべてを受け入れる…おおらかな気質なんだと思います。

INFORMATION

伊右衛門農園

熊澤酒造株式会社

■アクセス/神奈川県茅ヶ崎市香川7-10-7
      JR相模線香川駅徒歩5分
■MOKICHI TRATTORIA TEL/0467-52-6111
■蔵元料理 天青 TEL/0467-52-6115
■Okeba gallery & shop TEL/0467-50-0252
■MOKICHI Baker&Sweets  TEL/0467-52-6144
※営業時間の詳細は、オフィシャルホームページを御覧ください。[OFFICIAL HP]
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